大阪・関西万博の会場内、そして「こうば祭り」の舞台で、一般社団法人あかね再生機構様とコラボレーションし、**「日本茜(あかね)の染色体験ワークショップ」**を開催いたしました。
産業用フィルターやパンティストッキング製造で培った中野産業の**「糸と編み」**の技術が、日本の伝統文化と出会い、万博という世界的なフィールドで新たなメッセージを発信した私たちの挑戦をご紹介します。
1. 万博・「こうば祭り」と中野産業の役割
2025年大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げています。この大きなテーマに対し、私たちは、地元・泉州地域の「こうば(工場・工房)」が持つ技術力と、伝統文化の力を融合させることで貢献したいと考えました。
地域の「こうば」の力が世界へ
私たちは「こうば祭り」を通じて、地域のものづくりを盛り上げる活動に参加しています。今回の万博出展も、単なる製品の展示ではなく、**「中野産業の生地」という素材を通じて、「あかね再生機構様の茜染めの技術」と出会い、参加者様一人ひとりの「体験」**を繋ぐ場を創出することが、私たちの使命だと感じました。
今回、染色体験の素材として提供したのは、産業フィルターやパンティストッキングの製造で培った高精度な編み技術と耐久性を持つ生地の一部です。この、機能性と肌触りの良さを両立させた生地が、伝統的な染色によって新しい価値をまとい、世界中から集まる人々の手に渡る。これは、まさしく地域のものづくりが世界に羽ばたく、素晴らしい機会となりました。
2. 伝統文化の継承とサステナビリティ
今回のワークショップで使用されたのは、「日本茜」という古来より続く植物染料です。この日本茜の根から抽出される、美しい赤色や橙色は「ジャパンレッド」とも呼ばれ、日本の文化を支えてきました。
幻の「ジャパンレッド」と「未来の素材」の融合
あかね再生機構様は、一度は途絶えかけたこの「日本茜」を再生し、その文化を未来に継承することを目指し活動されています。天然の植物染料である茜染めは、環境に負荷の少ないサステナブルな染色方法であり、万博のテーマにも深く通じる取り組みです。
私たちは、この貴重な茜染めを、当社の機能性生地に施すことで、
「天然素材の美しさ」
「環境への配慮」
「伝統技術の尊さ」
「中野産業の素材が持つ耐久性・快適性」
を、参加者の皆様に肌で感じていただくことができました。真っ白な生地が、染液の中で鮮やかな茜色に変わる瞬間は、大人も子どもも感動を分かち合える、かけがえのない体験となりました。
3. 「人」との交流が未来を創る
このイベントで最も重要だったのは、**「体験」と「交流」**です。
私たちは、単にモノを売るのではなく、参加者の皆様がご自身の手を動かし、五感で「ものづくり」の喜びを感じていただくことを大切にしました。
「この生地は、私たちが普段使っているストッキングと同じ技術で作られているの?」
「こんなに耐久性のある生地が、伝統的な染料でこんなにきれいに染まるんだ」
という質問から、参加者様との対話が生まれます。
この対話こそが、中野産業が大切にする技術や品質、あかね再生機構様が守り抜く伝統を、深く理解していただく機会となりました。万博というグローバルな場での交流は、日本の伝統や地域の技術に対する新たな関心を生み出し、未来のものづくりを担う子供たちへの貴重な教育の場にもなったと確信しています。
4. 今後の展望:地域と世界を繋ぐ中野産業
今回の大阪万博、そして「こうば祭り」での経験は、中野産業にとって大きな財産となりました。
産業フィルターの分野で求められる高度な素材加工技術と、パンティストッキングの分野で培った繊細な編み立て技術は、これからも当社の核であり続けます。
私たちはこれからも、地域のものづくり企業としての誇りを持ち、あかね再生機構様のような素晴らしいパートナーとの連携を深め、**「伝統と革新」**を融合させた新しい製品と体験を創造してまいります。
中野産業は、これからも生地という素材を通じて、人々の生活を豊かにし、日本の「こうばの力」を世界に発信し続けます。
ご来場いただいた皆様、そして素晴らしい機会を与えてくださったあかね再生機構様に心より感謝申し上げます。
今後の中野産業の活動に、どうぞご期待ください!✨


